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『あめふらしと薄暮の月』映画版

     〜小津安二郎記念・蓼科高原映画祭参加作品〜

〜コメント〜

 

「人生はちらかしておいて、かたづけることの連続」という台詞が印象的。
「なんで」という疑問を常に放ち、生きていくことに不器用な女が身近な人の死を乗り越え、次に進もうとするさまを
いい意味でゆるーく描いているのが妙にはまる。
まつぼっくり、オレンジの傘、重ねられる町の描写、光をつかもうとする主人公、持ってないことになっている携帯電話、あめふらしと主人公の唐突だけど予期された遭遇などなど。
見るたびに発見がある不思議な作品。最初は「あめふらし」なのに雨ふらんのねとも思ったが、そんな表面的なことに騙されてはならない。あめふらしの不思議な存在感に救われるのだ。

                         映画監督 篠原哲雄

 

 

「はじめ私はとまどった。映像は美しく重厚な肌触りをしている
対して音楽は綺麗だが少し乾いている。そして台詞は朴訥だ。
しかし2度目に見た時、それらは融合されていた。
・・・この映画は不思議だ・・・」

​                ディレクター&現代美術作家 大山麻理

 

 

「空にまぁるいお月さまを見るたびに、キレイな映像
叙情的なシーンを思い出します。
ちょっとの失敗くらい、怖くない...!
私の隣でも"あめふらし"が、応援してくれているのかな?」

                      プロデューサー 植田陽子

 

〜あらすじ〜

 

舞台は地方の海辺の街。思春期の頃、実母を癌でなくしたアキは

以来口数が少なくなり人との繋がりが希薄となる。

製造業のアルバイト先でもアキは溶け込めていなかった。

そんな中、父の再婚相手、継母のかよ子も癌に侵されている事を知る。

かよ子の身を案じ献身的に振る舞う一方で日常に孤独感を感じ

また癌と闘った母の死生感を考えるようになる。

人はいつかは死ぬ。生きていく答を求め、ついには自殺サイトまで開いてしまう。

誰か答えを教えて?そんな暗雨な心に差し出されたものとは? • • •

独特の文学的歌詞表現の女性アーティスト・りあん。
本作は、PV版を再編集したりあん原作の短編映画版。

 

 

〜解説〜

 

「あめふらし」は日本の妖怪。
雨降小僧ともいい雨師(竜神)の使い。
本来、傘を被った妖怪だか本編ではどこか惚けた中年男として登場する。
また、作品を通して描写される松ぼっくりは
アキの心であり言霊である。
松ぼっくりに呼ばれ、アキの心の隙間に浸透する負の感情を救う「あめふらし」
叙情的な映像とカットに込められた意味合いを発見出来る
ハートウォームでちょっと風変わりなファンタジー。

 

 

スタッフ•キャスト

 

アキ   堀田ゆう子
継母   上ノ空はなび
あめふらし   山家浩
父   香川勉
母 矢田晃代
上司   伊藤大輔
社員   尾原睦  
落合彪雅
美野島柑奈  
馬場あやみ
芹沢秀代  
芹沢裕紀
伊豆の国市劇団いず夢の皆さん

 

 

原作•脚本•タイトル りあん
脚本・監督 鈴木耕一
撮影監督 木村重明
製作協力 WOODY PROJECT
              伊豆の国市劇団いず夢


製作 ateliera2deux

    Herniated disk&Hypertension films

 

シネスコサイズ:19分 日本

 

 

上映情報

     7月27日完成試写会
     14:00 伊豆の国市韮山文化センター映像ホール 

                           終了致しました。

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